グルーヴとは…その深い意味を考えて
2016/06/04
バンドアンサンブルにおける最重要事項と言っても良い、グルーヴについて考えて見たいと思います。
グルーヴとは、コレ!という定義が無いにも関わらず、いつの時代もバンドをやる者たちが永遠のテーマとしてきました。
一般的には「ノリ」に近い言葉で、バンドの各パートのリズムが合っている状態をグルーヴィとか、グルーヴ感が出ているとか言います。
このグルーヴはオーディエンスが聞いてて心地いいのはもちろん、何よりやってる本人たちが一番心地いいのです。
これがあるからバンドをやめられないという人を何人も知っています。
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目次
グルーヴを出す方法
まずは当たり前ですが、他パートの音をしっかり聞く事です。
他のパートをしっかり聞きながら演奏する為には、自分の演奏でイッパイイッパイになっててはできません。
だから個人練習もしっかりして、体に覚えさせる必要があるのです。
ほとんどの場合、バンドのリズムやテンポを支えているのがドラムなので、全ての楽器を均等に聞くよりは、ドラムに多くのウェイトを置いて聞くといいかも知れません。
バンドの音を聞きながら演奏できる様になっても、それに合わせて演奏できなければいけませんのでクリック練習も積み重ねましょう。
迫力、音のデカさの秘訣はグルーヴ
ライブの魅力の一つに、日常では聞けないほどのデカい音で音楽に触れられるというものがあります。
この、人々が魅力的に感じる「デカい音」の正体こそ、アンプの出力の大きさでも、ドラムを叩く力でもなく、グルーヴなのです。
迫力を出そうとアンプのボリュームを目一杯あげても、やかましいだけで、どんな音なのか伝わりませんし、他のパートが聞こえません。
耳障りでやかましいことと、音がデカくて迫力があるのは、全く違うことなのです。
一方、グルーヴィなバンドは、各パートの音の粒がしっかり拾えて聞きやすいにも関わらず、迫力があって音がデカく感じるのです。
それは、時系列的にみて、音が鳴る瞬間瞬間がピッタリ合っているからです。
迫力のあるバンドほど、各パートのことも考え、音作りもしっかりし、粒が拾える程度の小さめのボリュームでやっています。
それでも、全員で呼吸の合った演奏をすれば、迫力がオーディエンスに届くのです。
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グルーヴを音源にする人たち
バンドのレコーディングの方法のひとつに一発録りというものがあります。
それぞれの楽器を別々に録るのではなく、いつものライブやスタジオ練習の様に、全ての楽器をせーのっ!で録るのです。
今ほど録音技術や環境、編集技術が進歩した今も、好んで一発録りをするバンドも少なくありません。
その大きな理由がグルーヴを大切にしているからです。
技術だけじゃないグルーヴ
グルーヴの一般的な定義は、演奏のノリがぴったり合っていることとされていますが、私は決して技術的なことだけでは無いと思っています。
感情のグルーヴもとても大切です。
作品のひとつひとつには、作った人も思いが込められています。
それは喜びだったり、愛だったり、葛藤だったり…
曲の中でも、感情が変遷していきます。
その曲の感情をどこから読むかは、歌詞だったり、雰囲気だったり、色々です。
心の底から揺さぶられるライブには、どうしてもそういったものがある様に思えるのです。
なかなか言葉では説明しづらく、とても至難なことなのですが、私はそこも目指していきたいと思っています。
グルーヴは永遠のテーマ
グルーヴはとても奥が深く、百戦錬磨の世界的なバンドが、グルーヴ感の無いダメなライブをすることもしょっちゅうあります。
かつて、YMOが打ち込みでグルーヴを出す取り組みをしていたり、色んなアーティストが、グルーヴの正体を突き止める為の試行錯誤してきました。
それでも、グルーヴとは!なんて、定義できる人は現時点ではいません。
そんな深いテーマだからこそ、追い求めていきたいですね。
これぞグルーヴ!と唸るライブ映像
10-FEET「1sec.」
BLANKEY JET CITY「3104丁目のDANCE HALLに足を向けろ」
Red Hot Chili Peppers「ライブ前のIntro」
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